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夏のカクテル その3 避暑地が似合うケープコッダー 

夏のカクテル その3 避暑地が似合うケープコッダー _f0156338_1323795.jpg

ケンジ君が書き替えたカクテル黒板メニューの中の “ケープコッダー” というのに私が反応してしまったんです。

20年近く前のことを思い出してしまう言葉なのです。
Cape Cod という町が米国東海岸マサチューセッツ州、大西洋に向かって突き出た半島にあります。当時私はニューヨークに住んでいて、付き合い始めたABC(American Born Chinese=アメリカ生まれの中国人)のボーイフレンドと彼の友人数人とで週末の小旅行に出かけた場所なのです。
知り合いの別荘があるからと誘われて出かけて行ったのですが、当時まだまだ私はやんちゃ過ぎて、このお上品で静か、白人老人が多い海辺の町にちょっとうんざりしながらニューヨークへ帰ってきたのを思い出します。

今思うと、新鮮な魚介類が獲れる魅力的な町なんですけどね。
鯨の看板もあったし、ロブスターを食べたのも覚えてるし、カキなんかも獲れるみたいですね。
だいたい、Cape とは岬の意味、Codとはお魚のタラです。たぶんタラがいっぱい獲れてたからこんな名前がついたんだと思います。

どうしてカクテルにCape Codder という名前が付いたのだろうと思ってケンジに聞きましたら、

「東海岸で健康志向が芽生えてきて、それまでハードな酒を飲んでたアメリカ人がちょっと薄くて、ジュースもたっぷり使ったカクテルを飲み始めてから作られるようになったのが、ケープコッダーとかシーブリーズみたいな酒だって話は聞いたことがあるような気がするんですけどねぇ・・・ま、ケープコッドで最初に作られたんじゃないですかねぇ・・・?」という返事が。

ケープコッダーはクランベリージュースとウォッカを混ぜただけのものです。海辺の町の魚介エキスを混ぜてるわけではないんですが、ケープ・コッダーの町のイメージとこのカクテルは何故か私の中でピッタリはまります。そして辛口嗜好の私にはちょっと甘過ぎるきらいが。

ただ、どうも名前の由来が気になって仕方なかったので、ちょっと調べてみようとしたら!
ケープコッダーにはライムを絞り込むのもあり、みたいな作り方があったのでやってみました。(全然名前の由来とは関係ないのですがなんと!これがいきなり味が引き締まり、うまーいカクテルに大変身だったのです。というわけで、今、これにはまってます。

さて、名前の由来ですが、どうやらケープコッドではクランベリーがたくさん収穫されるそうです。このへんから来てるんでしょうね、そしてケープコッドへ避暑に訪れた人たちはこの町特産のフレッシュクランベリーのジュースでウォッカを割って、砂浜で本でも読みながら、ひがな一日のんびりとヴァケーションをお過ごしなのでしょう。
そんな日が私にもくるのでしょうか???
いやいや、きっと我慢できないはず・・・

ところで別件。冒頭で出てきたABC君ですが、まもなくお別れ、ちゃんちゃん!とあいなったのですが、その後もいい友だちとして私をいろんな意味で支えてくれていました。
でも私は日本に帰ってきちゃったので、その後全然連絡してなくて・・・

そして・・・あの忌まわしい911事件発生。
彼は爆心地から数kmくらいのところに住んでいて、当時ファイナンシャル・コンサルタントをしていたのであのビルにも頻繁に出入りしてました。
ある日、ふと気になって固定電話と携帯電話とを古い手帳を探し出してきて両方に電話してみたのですが、どちらももう使われていない番号になってました・・・

というわけで、ケープコッダーは美味しくてはまってしまってるのですが、飲むたび、少し心の奥でひっかかる物もあるわけなんです。

ま、50年も生きてると、胸にひっかかる事もいろいろあるわけですよぉ、あんまり考えないようにはしてますけどねCheers!

P.S.
クランベリーにはポリフェノールが入ってて、抗酸化作用があるんですって。
ま、これだけお酒を飲みながら、今更抗酸化作用もへったくれもあったもんじゃないって気もしますが、これだけお酒飲んでるからこそ、という考え方もできるかな。
少なくともウイスキーをショットで飲んでるよりはいいでしょう・・・
by powermom | 2008-06-26 13:29 | アルコール類の話
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